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【リサイクル】老朽化した太陽光パネルのリサイクルを中部電力グループの中電ソザイテラス社が事業化。



ソーラーパネルのリサイクルフロー(出典:中電素材プラス社HP)

 2012年から一般家庭や民間事業者から電気を一定価格で電力会社が買い取る固定価格買取制度(FIT)がはじまったことで太陽光発電のためのソーラーパネルの設置ブームが起きた。ソーラーパネルの耐用年数は20~30年といわれているが、厳しい環境下での運用や、石などの落下によりガラスが割れてしまうこともあり、発電不良や一部過熱が発生してしまうため本来の耐用年数より早く交換や撤去が必要になる。、

事故や故障で早期に交換が必要なものだけでなく、そろそろ本来の寿命を考える時期にきており、環境省の試算では、2035年ごろには年間80万トンの使用済みソーラーパネルが撤去される見込みだ。


 一方で、ソーラーパネルは電子部品を含む複合体なので、リサイクルするためには技術と施設が必要になる。しかし現状では、ソーラーパネルのリサイクルを請け負える事業者が少ないため、このまま大量廃棄の時期を迎えると、産廃法に則って最終処分場に埋め立て処分にされてしまう可能性が高いが、埋め立て処分は環境負荷が高いし、サーキュラーエコノミーでもないため老朽化したパネルの処分は太陽光発電の課題となっている。


 そこで中部電力では、ソーラーパネルのリサイクル事業を行う中電ソザイテラスという関連会社を設立、2023年12月からリサイクル事業を開始して、2024年2月26日に愛知県蒲郡市で炉の火入れを行いった。回収した使用済みソーラーパネルは、手解体によりケーブル等を外された後、リサイクル装置によってアルミフレームやセル、バックシートが外され、特殊な装置で表面のガラスが粉砕される。

また、ケーブルやアルミフレームはマテリアルリサイクルされ、セルとバックシートは精錬工場で銀回収し、分別されたガラスは土木資材などの原料として再利用できるという。2030年頃から大量廃棄の予想に備え、1枚1分で処理し年間最大12万枚のキャパを確保した。



ソーラーパネル破砕機

破砕後のソーラーパネル

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